算数は手を動かして考えましょう:2けたのわり算の話

今日は小学生のOさんに割り算を教えていました。

「2けた÷2けた」の計算です。

 

最初にやったのは 90÷30 です。

大人だったらすぐ暗算でやってしまうか、「0を消して9÷3と答えは同じ」と考えて答えを出すところでしょう。

Oさんは数が大きくなってどう考えるのかわからず戸惑っていました。

機械的なやり方で答えだけを出す方法を教えれば早いのですが、割り算のことをわかってほしかったのでじっくりと教えました。

 

割り算とはそもそも何か。

例えば「8÷2」であったら「8を2つに分けると4が2つできる。わけたうちの1つは4の塊だから答えは4」となります。

これで「90÷30」をやると、「90を30こにわけると・・・」という計算になります。

しかし、実際に90を30個にわけてみるのはかなり面倒です。

(授業では1回、90を30個にわけることをやって見せてあげたのですが・・・)

 

もう一度「8÷2」に戻ります。これは、「8の中に2は4つある。」と考えることもできます。

すると「90÷30」は「90の中に30は3つある。」と考えることができます。

授業ではホワイトボードに10円を9枚描き、それを30円ずつにわけると3つになることも見せてあげました。

ここまで説明したところでOさんは理解したようで、私が描いた絵と同じものをノートに描きながら考えを整理してくれました。

 

もっとも、Oさんは筆算をすれば普通に計算はできます。

ただそれだと機械的に答えを出しているだけで、計算の意味をわかってもらえない可能性が残ります。

(文章題の時に困ることになりますからね)

手間のかかることではあるんですが、「正しく理解してほしい」という思いから、具体的に、手を動かしてみて考えてみるということにこだわって、これからも指導していきたいと思います。