春期講習の遅れを取り戻すことは簡単ではないけれど…

当塾は春期講習より新年度の授業を行っています。

そこから入塾して勉強を始めた生徒が多いのですが、一部、春期講習後に入塾した生徒がいます。

春期講習後からの入塾になると、当然、春期講習の分だけ他の生徒より遅れていることになります。

そのため、

 

「今から入塾しても間に合いますか?」

 

と、聞かれることがあります。

そりゃあ心配ですよね。その気持ちはわかります。

 

「追いつけるよう、補習をやっていきます。」

 

こう答え、実際に補習をやっていくわけです。

出遅れた生徒にはしっかり追いついてもらいたい。

この気持ちに偽りはないのですが、こんな風にも思います。

 

「簡単に追いつかれるような春期講習だったら、それはそれで問題だなあ…」

 

春期講習ではいろいろやっていました。

新年度の予習が基本ですが、それだけではありません。

例えば、ある新中3生には数学と英語のおさらいを徹底的にやらせていました。

何せ、中3内容を学習するための基礎ができていなかったので^^;

 

中3の1学期、数学では式の計算(展開と因数分解)をやります。

これは中1・中2でやっている文字式の計算ができている必要があるので、春期講習の授業と並行して復習。

英語の場合は中1・中2で学んできた文法事項、そして単語・熟語をたくさん覚えておく必要があります。

というわけで、中1・中2で学んだすべてのことを復習。

 

これだけだとなにをどれくらいやったかわからないと思うので、もう少し具体的に書いていきます。

 

数学は中1の教科書の「正の数・負の数」「文字の式」「方程式」と、中2の教科書の「文字式の計算」「連立方程式」の問題を全て解いてもらいました。

基本をきちんと身に着けてもらうため、「例題の解き方と同じように途中式を書く」という条件を付けて。

英語は中1・中2の教科書本文の書き取り練習。

日本語を見て英語を書く練習を最初からやっていき、進捗に合わせて模擬試験の過去問を使って文法や単語・熟語を覚えたかチェックをしていきました。

 

勉強の基本は教科書です。

教科書を最大限活用し、基礎のおさらいをやらせていきました。

実際に解いてくれたものは提出してもらい、私が採点。

間違えたらやり直し。

ただひたすらこれの繰り返し。

 

1・2年の復習として春休み中にどれだけ勉強してもらったかを調べたら、その時間はおよそ50時間でした。

これに加え、中3内容の予習授業を英数100分の授業を5回ずつ、計1000分=約16時間行っています。

これだけ勉強してもらうと成果は表れてきました。

中3数学でやる展開と因数分解はほぼできるようになりました。

英語はさらに顕著で、最初は中1用の模試過去問の問題で30点強しか取れていなかったものが、中3春に実施する問題で76点取れるところまできました。

(数学は「計算」に絞って復習させたので、模試の過去問はやらせませんでした。模試の過去問で実力を測るには、「関数」や「図形」までやらせないといけなかったので。)

短期間の間によくがんばってくれたと思います。

 

新中3のある生徒には以上のようなことをやってもらいました。

他の生徒には別のことをやらせています。

定期テストで350点程度は取れている生徒には、英数のおさらいでなく、5教科のおさらいをしてもらいました。

部活動やクラブチームの練習がある生徒もいたので、全員が上記の生徒と同じ時間の勉強をしたわけではありませんが、かなりの時間、勉強をしてくれています。

これを踏まえて、改めて

 

「今から入塾しても間に合いますか?」

 

の質問について考えてみます。

春期講習で中3の予習をやったのは16時間程度です。

これくらいならがんばれば追いつけるのではないでしょうか。

中3内容を勉強していけるだけの基本が身についている人であれば、16時間勉強すれば春期講習を受講した人とほぼ同じことになります。

あくまで、「中3の予習の内容については…」ということですが。

50時間分の、1・2年の5教科の復習はできないでしょう。

もし基礎が身についておらず、復習を徹底的にやらなければならないのであれば、かなり厳しいですね…

中3内容を勉強していけるだけの基礎を身に着けるのに、うちの塾では50時間の勉強をやらせたわけですから。

そうはいってもやるしかないわけで、実際に入塾してもらったら何とかしてやらせていくわけですが、

 

「1学期中間テストまでに結果を出す!」

 

となると、それなりの覚悟を決めてもらう必要があります。

 

振り返って見ると、生徒たちは春期講習中に結構な量の勉強をしてくれていますね。

春期講習後に入塾してくれた方には申し訳ないのですが、「簡単には追いつけない春期講習」を実現できていると考えています。

遅れた分を取り戻すために補習をやることは一向にかまわないのですが、補習さえすればすぐに取り戻せるというものでも無いような気がします。

だからこそ、早くから勉強に取り組むことが重要なのでしょう。

当たり前のことですね。

 

春期講習で60時間した人に、それだけ勉強しなかった人が追い付くには、同じだけの勉強をどこかでしなくてはなりません。

春期講習後に入塾してくれたある中3生は、昨日(4月17日土曜)、7時間ほど塾で勉強していきました。

よくがんばってくれています。

クラブチームの練習をやりながら、これだけのべんきょうをやってくれていますから。

ただ、その間に他の生徒たちも勉強しているから大変です。8時間勉強していった生徒もいます。

やはり簡単に追いつけはしません。

私としてはもう、「がんばってください」としか言えません。

諦めてしまったらそこで終わりですから。

何をどうやったらいいかもきちんと教えます。

勉強しやすい環境も提供します。

サボりそうになった時、叱咤激励もします。

簡単ではありませんが、できる限りのサポートはするので諦めずにやってもらいたいです。

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