歴史にはストーリーがある

突然ですが、「大化の改新」ってわかりますか?

(中2以上だったらわかっていなければいけませんよ!)

645年、中大兄皇子や中臣鎌足が行った政治改革ですね。

ここまでは知っている人が多いでしょう。

では、中大兄皇子と中臣鎌足がなぜ大化の改新を行ったのかは説明できますか?

 

中大兄皇子や中臣鎌足というのは実在した人物です。

当時の日本のリーダーだった人たちです。

何の理由もなく大化の改新をやったわけではありません。

当時の状況をおさらいしてみましょう。

 

7世紀の中頃、中国では唐という国が国力を高め、高句麗への攻撃を始めます。

高句麗は現在の中国の東北部から朝鮮半島にかけての地域に存在した国です。

日本の近くで争いが起こっているわけですね。

するとどうでしょう。

 

「もし、唐と高句麗の争いの影響が日本にまで及んだらどうしよう。」

「唐が高句麗を滅ぼしたら次は日本を攻めてくるんじゃないだろうか。」

「攻めてくる可能性があるなら備えておかないと・・・」

 

当然こんな風に考えますよね。

中大兄皇子や中臣鎌足もそう考えたはずです。

 

当時の日本国内はどうなっていたかというと、蘇我氏が権力をふるっていたわけですね。

これでは駄目だと。

天皇を中心とした中央集権国家として国をまとめないと。

国として1つにまとまらないと、大国である唐に対抗できない。

改革をするしかない!

 

こんな気持ちだったんじゃないでしょうか。

中大兄皇子や中臣鎌足は。

 

ではどう改革をするか。

国が人と土地を直接支配(公地公民)し、税の制度を整える。

国が豊かになれば軍備を整えることができますから。

唐が攻めてくるとしたら、上陸が予想されるのは北九州です。

そこに山城や水城を築きます。

そして兵士(防人)を配置します。

税や兵士を集めるために、初めて全国の戸籍を作ります。

 

一連のことがつながりませんか?

 

 

さて、私が何を言いたいかというと、

 

「大化の改新について勉強しておきなさい!」

 

ってことじゃないですよ^^;

 

「歴史にはストーリーがある」

 

ということです。

このストーリーを掴んでほしいんです。

そうするといろんな知識がつながります。

つながった知識は強固になりますから、忘れにくくなります。

 

ストーリーを掴むなんて難しいと思う人もいるでしょう。

それだったらまず、各時代における「主人公」は誰なのかを考えてみましょう。

そして、主人公のライバルや敵のボスは誰なのか、味方は誰なのかを考える。

大化の改新のときであれば、

 

主人公:中大兄皇子

ライバルやボス:蘇我氏、唐(+新羅)

味方:中臣鎌足、百済

 

といった感じです。

そういった人物の相関図の中で、主人公がやったことをリストアップ。

 

大化の改新、公地公民

山城や水城を築く、防人を配置、戸籍をつくる

 

何でこんなことをやったのか、主人公の立場に立って考えてみましょう。

まずは教科書、資料集を見てみる。それでもわからなかったら先生に聞きましょう。

 

あとは舞台を考える。

 

大化の改新で軍備を整えたのは 北九州(大宰府、大野城)

滅んだ百済の復興を助けて唐と新羅の連合軍と戦ったのが 朝鮮半島(白村江)

 

こんなところですね。

 

誰がどこで何を何のためにやったか。

そしてどうなったか。

こんな風にストーリーを考えてみてはいかがでしょう。

 

やってみるとわかると思いますが単純に丸暗記するより大変です。

しかしですね、ちゃんと理解しようと思えば大変になって当たり前ですよ。

楽してできるようになることなんてありません。

これはどの教科においてもです。

私はそう思います。

 

最後はちょっと厳しいことを言いましたが、このようなことを踏まえた説明を塾生にはしていこうと思います。

この時代の主人公は誰で、ライバルが誰で という説明を。

そして第1回テストに臨んでもらいたいと思います。

 

歴史のことについて書きましたが、別の機会に地理について書こうと思います。

少々お待ちください。

——————————————
こざかい学習塾
〒468ー0051
名古屋市天白区植田3丁目1505
OMレジデンス植田1階
TEL 052-846-3222 FAX 052-846-3233
web https://kozakai-juku.com/