算数、数学で途中式を書かなければいけない理由について

みなさんは途中式を書いて計算していますか。

私は結構途中式を書くほうです。

何というか、性分ですね。

癖になっている。

今更変えられないんですよ^^;

 

思えば私は小学生のころから式を書いていました。

何故かと言われれば、学校の先生が途中式を書いていたから。

ただそれだけです。

算数とはそういうものだと思い込んでいたんですね。

途中式を書くことに何の疑問も持たなかった。

面倒だとも思わなかったです。

書かなければいけないものと思っていましたから、省略するという選択肢が全くなかった。

勉強というのは先生の言うとおりにやるもの。

良くも悪くもそう思っていましたから。

 

途中式を書かないクラスの友達を見ていて、当時の私は、

「〇〇君はどうして先生がやったように式を書いてやらないんだろう。それじゃあ間違えるにきまってるじゃないか。」

って思っていました。

今思うと上から目線ですね。

実際に口にしていたらけんかになっていたかもしれません^^;

 

式を書いていたことの恩恵は、まず中2の「証明」のところで出てきました。

あそこは計算ができるだけでは何ともなりませんから。

途中式を書く=先生の言うとおりにやる が習慣になっていたので、細かいこともちゃんと書いていたと思います。

(多分書いていたはず^^; ここはうろ覚えです。)

 

断っておきますが、当時中学生だった私が、

「やった、これまで途中式書いてきて良かった!」

って思ったわけではないですよ。

大人になり、塾講師という職に就き、昔の自分を振り返ってみて感じたことです。

中学生のころ、私はそう細かいことを考えるようなタイプではありませんでしたから。

 

式を書いていたことの恩恵は、高校の数学でかなり出てきました。

(これも「今振り返ってみると・・・」ということです。)

高校の数学は中学の数学では、「解答欄」に大きな違いがあります。

高校の数学のテストでは解答欄が無いものがどんどん出てきます。

最終的な数値だけでなく、途中式を含めて採点するので解答欄が無くなるのです。

高校の数学は計算というより作文です。

式がこうなってこうなって、この場合はこうでこの場合はこう。

こうなる条件はこれこれで・・・

という感じになります。

単純な計算だけで答えを導くものではありません。

 

実は私、数学は高校生になってから得意になりました。

中学までは、どちらかというとできるほうではありましたが、そう得意ではなかった。

(理科が1番得意、2番目に得意なのは社会でした。)

高校になると数学が難しくなり、平均点がどんどん下がっていきます。

だからそこそこできていると上位に食い込めます。

 

途中計算を含めて採点されるということは、途中で計算ミスをしても部分点がもらえるということです。

解答の方針が合っていると点数をもらえます。

これ、ミスが多かった私にはありがたかった。

もちろん完全に方針違いの解答を書いたり、方針が全く思いつかないこともありました。

でも、途中式やその他必要事項をガンガン書いて答案を作ることは苦ではなかった。

だから部分点をもらえることは多かったです。

そして式や説明を書いていき、答案がちゃんと書けたときは気持ち良かったです。

何か、

「勝った!」

って思っていました。

達成感が半端ないです。

 

大学受験での数学の大勝利は忘れられません。

かなりできましたから。

数学の後の英語がボロボロでしたけど・・・

長文が意味不明、笑えてくるほど読めなかったです。

数学よりずっと勉強してたんですけどね。

結果的には配点に助けられました。英語の配点は数学の半分だったので。

 

話が長くなりました。

 

算数、数学はやはり途中式を書くべきだと思います。

ミスが減る、どこで間違えたかわかりやすくなる。

途中式を書くべき理由にはこういうものもあります。

でも、本当に大切なことはこういう目先のことではないと思っています。

 

算数、数学を勉強する=途中式を書く ではないだろうか。

極論すれば、答えを書いていても途中式を書いていない人は数学を勉強していない。

私はこう思っているんですね。

(練習して途中式を書けることを確認し、絶対の自信がついたからテストでは計算を省略していくというのはアリだと思っています。途中式は書きすぎると計算が遅くなるというデメリットもあるので。)

 

そもそも算数や数学って、

・教科書の例題を見てそのやり方を参考にして練習問題を解く。

・先生が例題を解くのを見てそのやり方を参考に練習問題を解く。

の繰り返しですよね?

例題なり先生の解説なりを理解していれば、それと同じように計算することができる。

同じように計算できるってどいういうことかというと、同じような途中式を書けるってことじゃないでしょうか。

途中式を書くという作業は、自分が正しく理解したかどうかの確認作業。

これをずっとやっていれば、自分の理解はどんどん強固なものになっていくでしょう。

私はこう思うわけです。

 

途中式を書くというのははっきりいって面倒です。

特に、これまで書いてこなかった人が書こうとすれば、その苦労はかなりのものでしょう。

目の前にテストが迫っている、すぐに提出しなければいけない課題がある。

こういうとき、悠長に途中式など書いていたくないという生徒たちの気もち、わからないわけではないです。

途中式をそう書かなくても、付け焼刃で何とかなる時ってありますから。

後々のことを考えたら、絶対途中式は書いていった方がいいです。

でもこれ、中学生にはわからないと思います。

「高校数学で役に立つから途中式書いたほうがいいよ」って言っても無意味でしょう。

だって、その前に中学の定期テストと高校入試のほうが重要なんですから。

いや、「目の前の課題をとにかく終わらせたい」っていう人もいるでしょう。

そういう人にはさらに通じませんよ。当然ながら。

だからこそ、既に式を書くことが習慣になっている人は圧倒的な差をつけることができるんです。

今すぐにではないですけどもね・・・

 

伝わらないからといって、私が「途中式を書きなさい。」と言うことをやめることにはなりません。

これからも言っていきますよ。場合によっては強制的に書かせたりもします。

その中で、少しでも途中式を書く人が増えてくれたらうれしいです。

それが講師冥利っていうものですから。

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