「勉強をやっているのに成績が上がらない」「学校の宿題に時間がかかってしまい、それだけで手いっぱいになる」
生徒本人からも、保護者の方からもよく聞かれることです。
「効率を上げる」という言葉に落とし穴があります。
「今ある課題を倍のスピードで解けるようにする方法を考えなくては」と思ってしまうんです。
でもこれ、現実的に不可能です。魔法のように突然頭が良くなることはありませんから。
私は勉強の効率を上げるために最も大切なことは「無駄なことを辞める」ではないかと思っています。
「無駄なこと」は人によってまちまちです。
わからないのにずっと考え続けること(手が止まっている場合、もう考えられていないと思った方がいいです)、きれいすぎるノートを作ること、簡単な問題ばかり解くこと、逆に難しすぎる問題ばかり解くこと・・・
初めから「これは無駄だ」とわかるわけではないので、試行錯誤をしながらだんだんと減らしていくことになります。
「無駄なことを辞める」のは、自分が慣れている方法なので勇気のいることですが、適切なサポートがあれば必ずできるので、徐々に勉強の効率は上がっていきます。
無駄なことを辞めていって、最後に残ったことが最も効率のいいやり方なのではないでしょうか。
とまあ、偉そうなことを言っているわけですが、これ、大人にとっても大切なことです。
社会に出れば、「仕事の効率を上げろ」「もっと生産性を高めろ」ということを言われるわけです。
これって「勉強の効率を上げろ」と同じだと思うんですよ。
大人でも苦しんでいるんだから、そりゃ中高生も苦しむのも当然だ、と思います。
逆に言えば、中高生のうちに試行錯誤をしながら勉強の効率を上げることができれば、思考法そのものは社会に出てからも活きてきます。
これを知ることで、効率的な学習法を身に付け、やる気が益々向上する、学習意欲が意欲が湧いてくれたら指導する者としてうれしい限りです。