今日、中２の N 君の宿題を確認したところ、
「この問題、答え合わせまでやってあるけれどちゃんと理解できていなさそうだな。」
という問題を発見しました。
確認してすぐにやり方を説明しようかと思いましたが、ちょっと一息入れて、
「ワークの解答出してくれない？」
と、N 君に解答を出してくれるようお願いしました。
そして私は、自分のやり方でわかりやすく説明するのではなく、あえてその解答のやり方で説明をしました。
というよりむしろ、解答にある説明をただ音読し、解答にある図を使って、その説明文が図の何を指しているのかだけ示しながら説明をしていきました。
特に重要なところには意識をしてほしかったので、言葉には抑揚だけはつけてました。
けれども、ただ読んでいくだけで、N 君はほぼ理解をすることができました。
それから私は N 君に話しました。
「解答なんか出さなくても説明はできるんだけど、何でわざわざ僕が解答を出させてそれを読みながら説明しているかわかる？」
N 君はわからないようです。
私は話を続けます。
「N 君、僕が解答の解説を読みながら図と照らし合わせていったらそれだけで理解できたね。」
「これは自分で解答をしっかり読めばきちんと理解できるってことだよ。」
「それをわかってほしかった。」
「自分で解答をしっかり読んで理解できるようになってほしい。」
「最終的には自分で勉強できるようになってほしいからね。」
塾に来て説明してもらえば理解できる。そんなのは当たり前です。
しかし生徒たちは、常に塾に居るわけではありません。
塾で教えてもらえなければ理解できないのでは、この先困ってしまいます。
中学や高校で学ぶ大切なことの一つは、「自分一人で勉強していく術を身に付ける」ではないでしょうか。
定期テストや入試を経て、この術を身に付けてもらいたいと思い、私は指導をしています。
今日の授業で、N 君がそれに少しでも気がついてくれればうれしいです。
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