高1の E さんの授業での話です。
この日の授業では、E さんが持ってきた進研模試の過去問について指導していました。
何でももうすぐ模試があるそうで、その対策にと学校の先生から過去問をもらったそうです。
やってはみたもののわからないところがたくさんあったようで、一つずつやり方を教えました。
「2次関数の問題の問題でグラフが『0<x<3 のところで x 軸と交点を持つ』って書いてあるでしょ。これ、フォーカス(数学の参考書)でやったことあると思うよ。」
「判別式だけだとこういう場合(ノートに図を描いて説明)まで含まれちゃうから条件を満たさない。だから、〇〇という条件を追加しておかないといけない。」
「図形の問題はできるだけ正確に図を描くと何かをひらめく可能性が高くなる。(1)で cosA=1/7 って求めたけど、∠A がだいたいどれくらいの大きさかわかる?」
「cos60° が 1/2で cos90° が 0 で だから、∠A は 60°<A<90° になる。これを考慮して図を描いたほうがいいよ。」
「反復試行って覚えている? nCr を使って計算するやつ。3回の試行で4点が1回、6点が2回とあるけれど、何回目に何点という指定はないから、nCr を使って何通りあるか計算しないといけないっていう問題だね。」
こういった具合にヒントを出していました。
模試は難しい印象がありますが、普段の勉強でやっていることが身についていればちゃんと解けます。
問題が何を言っているのか把握することさえできれば・・・
(まあこれが難しいから問題が解けないんですけどね^^;)
私がヒントを出すと、E さんは
「言われればそういう問題、やったことあるからわかります。でも自分だけじゃ思いつかないです。」
と言いました。正直な反応です。
「『どんな式が与えられているか』『どんな条件が与えられているか』『何を求めろと言われているか』『与えられた式に特徴はないか』、こんなことを気にしていると解き方を思いつきやすくなる。」
「あと、図形の問題だったらさっきも言ったようになるべく正確に描いてみる。確率の問題だったらきれいに解こうとするんじゃなく樹形図でも何でもいいからひたすら数えてみる。」
「そうすることで『あ、もしかしてこうやるのかな?』と思いつくことがある。あきらめちゃいけないよ。」
チャート式数学やフォーカスといった学校でよく使われている参考書に載っている例題をよく見てみると、「ポイント」として、「〇〇のような問題で〇〇が与えられているときは〇〇して解く」といったことが簡潔に書かれています。
これが頭の中で整理されていると模試に強くなるんですが、だいたいほとんどの生徒は解いて宿題として提出するだけで精いっぱいですからね。
ただ、E さんの場合、知識が整理されているとはいえませんが、言われればその解き方を思い出し、あとは自力でやっていけるだけの力を持っています。
高1でしたらこれだけできれば言うことはありません。
とはいっても、目の前の問題が解けなくて心配になってしまうでしょう。
私は言いました。
「模試でいい成績を取ろうと思ったら、数学の場合は『全範囲の公式を覚えておく』といいよ。」
「模試で失敗する原因はたいてい、『公式をど忘れしていて(1)の問題が解けずに全滅』だから。」
「どの問題も最初は公式さえ覚えておけば解ける問題だから、まずはそこをしっかり取ること。」
「E さんはこれまでフォーカスなんかでやったことをそれなりに覚えているから、落ち着いてやればどの問題も6割は取れると思う。」
「それだけ取れていれば大抵の大学に合格できるよ。トップ校だとそうもいかないんだけどね・・・。」
そんなことを話したのち、新年1回目の授業ということもあり、E さんに将来について聞いてみました。
・将来何をやりたいのか
・どんな大学に行きたいのか
・大学で何をやりたいのか
E さんは大学で外国語を勉強して留学したいということを話してくれました。
その上で、
「外国語学部がある〇〇大学に行こうとするなら、模試だったら偏差値〇〇くらい取らないといけないね。」
「さっきの過去問でいうなら、60%くらいで来ていれば大丈夫だと思う。」
といった話もしました。
最近生徒に進めている「土曜補習」のことも話したのですが、E さんは部活が忙しく、おそらく土曜日に塾に来ることはできません。
私は自分の思っていることを正直に伝えました。
「入試を考えて、これまでやってきたことの復習をどんどん進めておくに越したことはない。」
「ただ、これをやると負担が増えることは確実。」
「新しく習うところの勉強もやらないといけないからね(E さんの場合部活をやりながら)。」
「何にどれだけのエネルギーを割くかはしっかり考えないといけない。」
「これからも夏休みや冬休みに復習をやるだろうから、しばらくは今のペースで勉強していればいいんじゃないかと思う。」
私は E さんに、勉強と部活の両立をしてもらいたいと思っています。
そしてそれができるようサポートしていこうと考えています。
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