【中学生指導】成績アップに必要なことは、勉強のやり方の改善と「やればできる」という実感。

前回の記事に続き、今日は中学生のことについて話します。

(参照:【小学生指導】苦手意識の強い子には「安心感」が足りていないので過保護なくらいに指導します。)

11/28(水)の中日新聞折込チラシで、私は中学生について「勉強のやり方をわかっていないという生徒が多いように感じる。」と書きました。

そう感じる最大の根拠がテスト前に中学生がやっている、ワークと呼ばれる問題集にあります。

普通、問題を解かせれば、勉強のできる生徒は正答率が高く、勉強の苦手な生徒は正答率が低くなります。

しかし、勉強の苦手な生徒のワークを見てみると、間違いが極めて少なく、ほとんどの問題が〇になっていることが多いのです。

「本当にできるのかな?」と思って目の前で解かせてみると、案の定解けない。

ワークの問題が解けないわけですから当然テストでも間違えているはずで、事実、テストを確認してみるとやはり間違えています。

 

どうしてこんなことが起こるのか、生徒に聞き取りをしてみると、

・教科書を見ながらやった。

・友達、親、または塾の先生に教えてもらいながら解いた。

・少し間違えただけだったので、答えを写して〇にした。

という回答が返ってきます。

「テストでは教科書を見ることができないし、誰かに教えてもらうこともできない。だから問題を解くときには自力で解くようにしないといけないよ。」

「見たり聞いたりして解いた問題を〇にしちゃうと、何がわかっていないか、できないかわからなくなっちゃうから、自力で解くようにしないといけないよ。」

私は生徒たちにこう説明します。

 

最初は誰しも自力で問題を解いていたのだと思います。

それがいつからか、できなくなってしまった。

仕方がないから誰かに教えてもらいながらやるようになり、そのうち教えてもらいながらやるのが当然となってしまう。

最終的には自力で問題を解けないことを何とも思わなくなってしまう・・・。

勉強が苦手な生徒はこんな状況になっているのではないかと思います。

 

自力で解く。これが指導の第一歩です。

いきなりはできなくて構いません。

1問考えてもらい、わからなくなって手が止まったり間違えてしまったら私が説明する。

これを繰り返していきます。

この辺りは小学生にするつきっきりの指導と似ているのですが、これは「安心感」を与えるためというよりはむしろ、生徒が問題を解く(アウトプット)→私が説明する(フィードバック)の回数をたくさんこなすためにやっています。

やってみて、何が悪かったのか原因を明らかにし、またやってみる。

このサイクルが増えれば増えるほど、物事の改善は早くなります。

回数さえこなしていれば、とりあえず目の前の1問はできるようになります。

「ほら、何回も練習すればできるようになるでしょ。」

と声をかければ、やればできるということをわかってもらえます。

しかし、

「教えてもらえばできるようになるけれど、自分一人ではできない。」

と生徒は言ってきます(特に数学や理科の計算問題など)。当然の反応です。

 

ここでもう1問、できない問題を自力で解いてもらうのですが、今度は私が説明するのではなく、解答にある解説を読んでもらうようにします。

解説の1文1文を指し、

「ここに書いてあることはわかる?」

と、一つ一つ確認しながら読んでいかせます。

そしてすぐ、問題をもう一度解いてもらいます。

「答えだけ合っていても意味無いから、解説に合ったように途中式まで書いてね。」

こう言って、本当に理解したのかを確かめます。

徐々にですが、「自分で解説を読んで理解し、もう一度やってみる→自力で解けるようになる」ができるようになります。

もちろん何度解説を読んでもわからない問題もあるので、そのときは私がきちんと説明をします。

ここで大切なことは、「解説を読んでみれば自分の力で理解できることもあるんだ」と感じてもらうことです。

この体験が「意欲」となって、また「自分で解説を読んでみよう」と行動してくれるからです。

「解説を読んで自分で理解する」という一連の作業も、繰り返し練習しなければ身につくことはありません。

「繰り返し練習」には「意欲」が必要です。「意欲」は「成功体験」によって湧き出てきます。

こざかい学習塾の授業では、生徒がやれそうな勉強方法をやらせることにより、「成功体験」を増やしていくことが基本になります。

 

文章にしてみればやることは単純なのですが、実際に生徒と接していると予想外のことをやってくることがあるので一筋縄ではいきません。

すんなり改善していく生徒もいますが、時間のかかる生徒のほうが多いので、根気よく付き合っていかなければなりません。

「勉強のやり方」と一言に言いますが、勉強の苦手な生徒が必要としていることというのは基本中の基本のことなのだと感じています。

インターネット上や書籍などにある「勉強のやり方」を見てみると、いろいろな方法が書いてありますが、

「それができないからみんな苦労しているんじゃないか」

と思わず叫びそうになってしまいます。(おそらく優秀な生徒を対象にしているのだと思います)

生徒指導の現場の人間の一人として、地に足の着いた、生徒目線の指導をやっていかなければと思っています。

 

 

この記事で述べたような「勉強のやり方」の指導に興味のある方は、お気軽にご連絡ください。

体験授業で導入部分の指導を受けることができます。

また、冬期講習(ワークの勉強法を学ぶ講座)では、70分×3回の授業でこの記事にある一連の指導を受けることができます。

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