やりきったという経験値

テスト対策では漢字のプリントを作って生徒たちにやらせています。

初期の段階ではほとんどの生徒が覚えていないので、ワークに1回書き、ノートに何回か練習してもらったうえでプリントでチェックをしています。

ずっと塾で勉強させて漢字を覚えていく様子を見ていると、覚えるのにかかる手間や時間が生徒によって如実に違うことがわかります。

 

生徒によってやり方が違うのかというと、そんなことはありません。

手本を見て1回書いてみる。手本を隠し、問題を見ながらノートに書いてみる。大体できそうになったらプリントに書き込んでやる。

こんな感じです。

一応、

 

「手本を見ながら10回続けて同じ漢字を書いてもあまり覚えられないから、1回だけ書いてさっさとテスト形式で練習したほうがいいよ。書けなかったとき赤ペンで直すんだから、そこで覚えて。」

 

くらいのアドバイスはします。

 

同じ漢字を5分で覚えられる人と20分かかる人で、覚え方に大きな違いはありません。

覚えられないという人ほど、方法論に理想をいだきすぎています。

方法を知っただけでできるのであれば苦労しません。

スポーツや音楽で例えたらわかると思いますよ。

バットの振り方を教わったらすぐにヒットが打てるのか。

ギターの弾き方を教わったらすぐに弾けるのか。

そんなことないはずです。

やり方を教わったうえで何度も反復練習して始めてできるようになるわけです。

でもこれ、勉強のことになるとなかなか理解されないんですよね。

 

ちなみに、本当のド素人と野球経験者が同時にソフトボールの練習を始めたら、野球経験者の方が先に上達しますよね。

ド素人とギター経験者が同時にバイオリンの練習を始めたら、ギター経験者の方が先に上達するでしょう。

(多分そうですよね? 音楽経験ゼロなので推測なんですが^^;)

新しいことを始めるとき、これまでの経験がいきてくるような気がします。

何か一つをしっかりやったという経験は強いですから。

これは勉強でも同じではないでしょうか。

 

定期テストで毎回きちんと漢字を覚えてきた人は、次の定期テストでもちゃんと漢字を覚えるでしょう。

これまで定期テストでちゃんと覚えてこなかった人が次の定期テストでちゃんと覚えようとするのは大変です。

経験値が違うわけですから。

何かをやりきってきたという経験値です。

きっと、もっと前から差がついているんだと思います。

日々の小テストんにどう取り組んだかとか、小学生の頃の勉強への取り組みはどうだったとか。

覚えてきた人は覚えることに対して経験を積んでいるんです。

 

みんな錯覚するんですよね。

・漢字をすぐ覚えるやつは元々頭がいい

・あいつは正しい暗記の方法を知っているから覚えられるんだ

というふうに。

ちゃんと覚えている人は、それなりの努力を積んできているのに。

 

テストのたびに「俺は漢字を覚えるのが苦手だからしょうがない」って言っているうちは、できるようにならないです。

経験値を積み上げていないわけですから。

苦手なら苦手なりに必死に練習しする。

こうしていれば徐々に覚えられるようになっていきますよ。

同じ練習を繰り返し、全く上達しないなんてことはありませんから。

「同じ練習を繰り返していて上達しない→やり方が悪い」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、大抵は量の問題です。

今朝、私の目の前で中3生が漢字の練習をしています。

3時間ほど。

昨日もやっていました。

かなりやっています。

覚えるペースは遅いですが、確実に増えていますよ。覚えた漢字が。

今回のテスト対策でとことんやることを体験してくれれば、これがまた次回のテスト対策の資産になると思います。

 

「やりきってきた」という経験値は強いです。

今回のテスト対策で「やりきった」という経験を一人でも多くの生徒に体験してもらいたいです。

そうすることで初めて成長するのですから。

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