解説動画撮影の代わりと言っては何ですが、講義的なものをブログでをやってみたいと思います。
こっちのほうが性に合っていそうなので。
反響によってどうなるかわかりませんが、しばらくやってみようと思います。
第一回目は中2理科です。
内容は以下の通り。
教科書:理科の世界2(大日本図書)
単元1 化学変化と原子・分子
1章 物質の成り立ち
1 熱分解(教科書 P.10~16)
ここでは「熱分解」について学びます。
そもそもこの熱分解とは何か。
熱分解の前に、化学変化(化学反応)という語句を覚えてください。
化学変化とは、ある物質が別の物質になる変化 のことをいいます。
化学変化には分解と化合の2つがあります。
1種類の物質が2種類以上の物質に分かれる化学変化 が分解。
2種類以上の物質が結びついて別の物質が生成する化学変化 が化合。
この分解のうち、加熱したとき起こる分解を特に熱分解といいます。
化合が教科書で出てくるのはもう少し後。
とりあえず、分解の話をしていきますね。
教科書に出てくる最初の分解(熱分解)の例は、酸化銀の分解です。
みなさん銀は知っていますね。
硬貨や食器など、いろいろなものに使われている銀色に金属ですね。
銀は金属なので、光沢があってよく電流が流れます。
このあたりの金属の性質も、中1でやっています。
では酸化銀って何でしょうか?
銀に似ていますね。
銀とどんな関係があるでしょうか?
わかりません。確かめてみないといけません。
理科では疑問に思ったことを確かめるいい方法があります。
実験ですね。
酸化銀がどんなものか、実験をして確かめてみましょう。
どんな実験をするか。
これは教科書を見てもらうといいですね。
p.11 に載っています。
画像をここに載せるとさすがにまずいと思うので、ラクガキを書いてみました。
感じは伝わりますか?
私の画力ではこれが限界(パソコン上でマウスを使って描きました)。
試験管の中に酸化銀を入れて、それをガスバーナーで熱するっていう実験です。
酸化銀は黒色です。
これも教科書を見てください。
黒い粉が載っているはずです。
熱していると、酸化銀の色が変わります。
白色になります。
よく見ていると、気体も発生しているようです。
火のついた線香を入れてみます。
すると炎を出して燃えました。
気体が何かわかりましたか?
酸素ですよ。
火のついた線香を入れると炎を出して燃える=酸素の性質ですね。
(中1でやっています。)
次のものも一緒に覚えておくと便利です。
- 石灰水が白く濁る=二酸化炭素
- 火のついたマッチを近づけると音をたてて燃える(爆発する)=水素
さて、それでは試験管の中に残った白い物質は何でしょうか?
取り出して調べてみます。
この白い物質、こするとピカピカ光ります。
たたくとうすく広がります。
電流が流れます。
ん?
金属の性質を満たしていますね。
酸化銀は金属の性質をもっていません。
この白い物質は酸化銀とは別のもの。
金属であると考えられます。
この金属、実は銀です。
※ 以上の調査でこの白い物体が金属であることはわかりますが、銀であることは、実はわかりません。密度を調べるなどする必要があります。
実験をまとめます。
銀と似た名前を持つ黒色の物質、酸化銀。
酸化銀は金属の性質を持っていません。
酸化銀を熱すると、白い固体と気体が発生します。
この気体は、火のついた線香を入れると炎を出して燃えるので、酸素だとわかりました。
白い固体は金属の性質をもっているため、酸化銀とは別の物質(銀)であることがわかりました。
つまり、酸化銀を熱すると、銀と酸素にという2種類の別の物質になることが分かりました。
2種類以上の別の物質になることを分解と言いましたね。
すなわち、「酸化銀を分解すると銀と酸素になる」というわけです。
よく、
酸化銀 → 銀 + 酸素
なんて書かれます。
これ、大切なので覚えておきましょうね。
さて、いかがだったでしょうか。
最後にちょっとした確認問題でも出してみましょうか。
問1
ある物質が別の物質になる変化を何といいますか。
問2
1種類の物質が2種類以上の物質に分かれることを何といいますか。
問3
酸化銀をガスバーナーで加熱すると次のようになります。かっこにあてはまる物質名を答えてください(①は固体、②は気体)。
酸化銀 → ( ① )+( ② )
問4
①は金属です。金属がもつ性質を3つ答えてください。
問5
②の気体が発生したことを確かめる方法を簡単に説明してください。
正解は読み直してくれればわかると思います。
どうしてもわからなかったら聞いてください。
ではまた。
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