明日テストがあるという小5の X 君、苦手な割合の計算を今日の授業で指導しました。
苦手といっても簡単な計算問題はスラスラと解いていきます。
よく間違うのは次のような問題です。
1.7 m のテープは 5 m のテープの何パーセントですか。
→ 7 ÷ 5 × 100 = 140 % が正解ですが、つい小さい数から大きい数を割って 5 ÷ 7 × 100 と計算してしまう。
2.ある図書館で歴史の本は全体の20%で30冊ありました。この図書館に本は何冊ありますか。
→全体の数を 30 ÷ 0.2 = 600 と求められない。ついかけ算をしてしまう。
どうやら数字の全体像がイメージできていないようです。
そこで線分図を使って説明をしてあげました。
「求めたいものは何かわかる?」
「それは全体の20%って書いてあるけれど、この図でいったらどれくらいかな?」
少しずつ考えるためのヒントを与えていったら、カンのいい X 君は途中でいろいろとわかってきます。
「あ、図書館の本は歴史の本より数が多いから、このやり方だとダメなんだ。」
一度やってみて、その答えが問題と合っているか検証することができる X 君、ここまでヒントを与えればあとは自分で解いてしまいました。
数の性質をよくわかっているので飲み込みが早いです。
他に X 君、問題をしっかり読まずに早とちりをしてしまうこともありました。
「問題を一回声に出して読んでみて。」
たいていこう言うと気が付くので、授業の最後に私は、
「X 君が間違えるパターンは2つ。問題をしっかり読まずに早とちりすることと、かけ算かわり算か迷って式を間違えちゃうこと。」
「今日やったように、声を出して読めば早とちりは防ぐことができる。ただテストの時に声を出すことはできないから、頭の中で音読するイメージで文章を読んでほしい。」
「文章題で式を立てるのに迷ったら、線分図を描いて考えてほしい。描いて整理すれば絶対にわかるから。」
こう言って X 君を送り出しました。
問題をしっかり読まずに間違える。
正しい手順でやればできるのに、つい面倒でその手順を省いて間違える。
よくある間違えるパターンです。
私がそばにいてあげられればいいのですが、テストの時にそんなことはできません。
今日の授業でやれるだけのことはやりましたが、テスト本番になればつい悪い癖を出してしまうかもしれません。
悪い癖というのは随所で出てくるので、その度に注意し、繰り返し練習して、1つずつ直していくのですが、この過程で子供たちは成長していきます。
自分が子供のころはわかりませんでしたが、塾をやって子供たちを見ているとよくわかります。
物事を正しい手順で進めることの訓練に、算数(数学)は最適です。
大人になって仕事をするときも、細かい過程をすっ飛ばして雑にやっているとロクなことになりませんからね。
嫌いな人も多いと思いますが、算数を大切にしてもらいたいと思ます。
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