実は今週、ある2期制高校の前期期末試験週間になっています。
こざかい学習塾に通う生徒のうち、今週がテスト週間になっている生徒が1名だけいます。
そこで今週は、この1人の生徒(T君)を対象として「テスト対策」を行っています。
(「テスト対策」と言ってはいますが、生徒は1人だけなので実際は「長時間にわたる個別指導」という感じです。)
今日は15時に来てもらって明日の科目のテスト勉強をしていきました。なかなか調子はいいです。
でも、最初はそうではありませんでした。成長したT君を見て感慨にふけっています。
T君はこざかい学習塾の夏期講習に参加し、この9月から正式入会した生徒です。
夏期講習の間から、この前期期末試験に向けてみっちり勉強してきました(教科は数学)。
T君は数学を苦手としています。指導を通じて、私はT君に対し「問題が何を言っているか把握する力を強化しなければならない」と判断しています(計算力は十分にあります)。
そこで、初めは教科書をしっかり読むところから指導してきました。
教科書の説明をしっかり読み、例題を見てもらってどう考えて式を立て・計算していくのかを1つずつ確認しました。
問題集の問題を解いてもらい、わからなかったら教科書に戻ってヒントを与えます。
「ほら、この問題は教科書のこの例題と同じことを言っているんだよ。」
「少し文章は変わっているけれど、この問題とこの例題は言っていることは同じだよ。」
「この問題を解く方法、教科書に載っていたよ。どれだと思うか自分で探してみて。」
こういった具合で指導し、問題文が何を言っているか把握する練習をしてもらいました。
そして問題を解けるまで、何度も何度も繰り返し演習しました。
すると、初めのうちは正答率が3割以下だったのですが、徐々に正答率が上がっていき、最終的には8割は正解できるようになってくれました。
T君は「明日、このプリントをやってほしいから塾に来て」と私がいうと、素直に従ってちゃんと来てくれる生徒です。
できるようになっていたのは「T君が素直だったから」なのではないかと思います。
(今週やっているテスト対策でも、T君は素直に従ってくれています。)
素直に言うことを聞いてもらえると、非常に指導しやすいです。
問題が何を言っているか把握する力が弱いT君ですが、素直さが弱点を十分にカバーできています。
ここまでの道のりは長かったのですが(とはいえ1か月強で成果が出ているので短いとも言えますが)、T君を見ていると、ありきたりの言葉ですが、やればできるんだなあと改めて感じます。
明日、T君は数学のテストを受けます。陰ながらT君の健闘を祈っています。