【成績が上がる生徒の特徴③】― なぜ時間が成績に直結するのか ―

やり方の工夫には限界がある

前回、成績の差は
「最終的に、やるべきことをやるべき水準までやり切れるだけの時間を確保できたかどうか」で決まると書きました。

では、やり方を工夫すれば、そこまで時間は必要ないのでしょうか。

確かに、勉強のやり方は大切です。
やり方を整えることで、無駄は減らせます。

しかし、やり方をどれだけ工夫しても、最後に必ずぶつかるのが「時間」という壁です。

その仕組みを整理してみます。


回数が再現性をつくる

例えば、英単語や漢字の暗記。

一定時間覚えたら、すぐテスト形式で解く。
間違えたものだけをもう一度覚え、またテストする。
これを繰り返す。

すると、ほぼ確実に覚えられます。

なぜか。

覚えていないことに集中できるからです。

一度にすべてを覚えようとすると、すでに覚えている部分にも時間を使ってしまいます。
さらに、集中力を維持するにも限界があるため、だんだん効率が下がっていきます。

その結果、本当に覚えていない部分に十分な時間を使えなくなります。

細かく区切り、確認し、また覚える。
この回数を重ねることで、覚えていない部分があぶり出され、必要なところに時間を集中できるようになります。


理解も同じ構造

問題演習も同じです。
解けたかどうかを確認し、別の問題で再確認する。

これを繰り返せば、理解は安定します。

答えを覚えているだけだと、少し形が変わった瞬間につまずきます。
確認を通して初めて、「自分で再現できる状態」になります。

ここでも必要なのは回数です。

そして、回数には時間が必要です。

回数を重ねるには時間がいる。
確認を徹底すると時間がかかる。
未解決に向き合うと時間がかかる。


限界は「時間」で訪れる

やり方そのものは改善できます。

確認する仕組みを作ればいい。
これは比較的直しやすい部分です。

しかし、その先に必ず出てくるのが時間の問題です。

テスト範囲は広い。
テスト日程は決まっている。

一つ一つ丁寧にやっていくと、途中で気づきます。

「このままでは間に合わない」と。

すると、多くの場合こうなります。

全範囲を一度ざっとやって終わる。
確認を省く。
回数を減らす。

効率を優先したつもりでも、必要な回数を確保できなければ、理解は浅いままです。


効率では越えられない壁

やり方を整えることは大切です。
しかし、やり方だけで回数の不足を補うことはできません。
回数をやり切るには、どうしても時間が必要です。

時間は回数に変わる。
回数は再現性に変わる。
再現性が、点数に変わる。

だからこそ、時間は成績に直結します。

次回は、

「なぜ時間が足りなくなるのか」

について整理します。

やる気の問題なのか。
忙しさの問題なのか。

時間を奪っている正体を、もう少し具体的に見ていきます。