中学生の勉強で気をつけたい「見えない手抜き」

中学生は、がんばっているつもりでも、見えないところで手を抜いてしまっていることがあります。
本人にその自覚がないことも多いため、注意が必要です。

その一つが、問題演習のやり方です。

問題を解いたあと、答え合わせをして、〇✕だけつけてどんどん先に進んでしまう。
このやり方では、勉強の効果はあまり上がりません。

本来、問題演習の目的は、

  • 知識が身についているか
  • 正しく理解できているか

を確認することです。

間違えた問題について、足りなかった知識を補ったり、誤解していたところを理解し直したりする。
ここまでやって初めて「勉強した」と言えます。

〇✕をつけて先に進むだけでは、自分の弱点はそのまま残ります。
その結果、「やっている割に身についていない」という状態になり、やがて勉強そのものが嫌になってしまいます。


なぜ、やり方が悪くなってしまうのか

勉強のやり方が悪い理由として、「正しいやり方がわからないから」という面も、もちろんあります。
ただ、それ以上に大きい原因は、生徒の気持ちの部分にあると感じています。

それは、「目の前の宿題や課題を、とにかく早く終わらせて楽になりたい」という気持ちです。
調べたり、考え直したりすることが成績アップにつながると分かっていても、それをやると楽にはなりません。

だから、分かっていてもやらない。
つい、楽な方へ流れてしまう。

中学生にとって、正しい勉強というのは、正直かなり面倒くさいものです。

正しいやり方を説明すると、その場では「なるほど」と納得します。
それでも、しばらくすると、また同じやり方に戻ってしまう。
これは、意志が弱いからというより、人として自然な反応だと思っています。


自己採点がうまくいかない理由

こうした背景があるため、当塾では、小テストで自己採点をさせないようにしています。
自己採点をすると、正しい答えを見た時点で「わかったつもり」になってしまいがちです。

また、早く終わらせたい気持ちから、深く考えずに〇✕だけをつけてしまうこともあります。
これは、学校の宿題では特によく見られます。
提出物として体裁が整っていれば、細かいところまで指摘されにくいからです。

そこで、当塾では小テストを講師が採点をし、間違えた問題は必ずやり直しをさせる。
この形を取っています。


成績の差は「勉強時間」ではなく「中身」

このやり方を続けていると、はっきりと分かることがあります。
それは、成績の良い生徒ほど、実は勉強量が多いということです。

ここで言う勉強量とは、単なる勉強時間の長さではありません。

  • 解説をきちんと読んで理解する
  • 分からない言葉を教科書や辞書で調べる
  • それでも分からなければ質問する
  • 少し時間を取って覚え直す

こうした一つ一つを、当たり前のようにやっています。
一方で、「勉強しているのに成績が上がらない」と感じている生徒は、こうした部分が圧倒的に少ないことがほとんどです。

自己採点でどんどん進めてしまう勉強では、この差に気づきにくくなります。


定期テスト対策で大切にしていること

当塾では、定期テスト対策として、まず単元別の小テストを実施しています。
小テストは講師が採点し、正解できるまで必ずやり直してもらいます。
その過程で、

  • この用語の意味を調べる必要があった
  • 教科書と違う計算の仕方をしていた
  • ワークで似た問題をやっていたのに復習が足りなかった

といった点を一つずつ伝え、勉強のやり方そのものを指導していきます。


「わかったふり」は必ず止める

ただし、自己採点をさせず、やり直しをさせるだけですべてが解決するわけではありません。
中には、わかっていないのに答えだけ直して提出する生徒もいます。
例えば、

  • 選択問題で
    ア→イ→ウと順番に変えて提出する
  • 英語で
    文法を理解しないまま動詞の形だけを変える
  • 数学や理科で
    何を計算しているかわからないまま数字だけを書き直す

こうした一見わかりにくいサボりは、実際、とても多いです。
一部の成績の良い生徒を除けば、ほとんどの中学生が一度はやります。

その都度、
「なぜそれではいけないのか」
「なぜその答えになるのか」
を一緒に確認し、考え直してもらいます。


指導する側の役割として

中学生の勉強を見ていると、生徒はどうしても楽な方、手を抜ける方へ流れていきます。
だからこそ、手を抜きそうになるたびに、正しい方へ引き戻してあげる。
それが、指導する側の責任だと思っています。

うっとおしいと感じることもあるかもしれません。
それでも、「その場を楽にする」より、「後で困らない力をつける」ことを大切にしたい。

そんな意識を持って、これからも指導していきたいと考えています。