できる生徒ほど、メモを当たり前に取っている

私が高校生だった頃の話です。
予備校の授業を受けていたとき、私はかなり細かくノートを取っていました。

板書をノートに写すのは当然として、先生が話したことも、できるだけ多く書き留めていました。

理由は単純で、自分の理解力や記憶力に、まったく自信がなかったからです。

その場で理解して、覚えておくことを、早い段階で諦めていました。
また、「何が大切で、何がそれほど重要ではないのか」を判断する力にも自信がありませんでした。

だから、とにかくたくさん書く。
そして、あとから復習する。

このやり方を続けていたら、成績はかなり伸びました。


メモを取る人は、自分の記憶を当てにしていない

これは私個人の考えですが、メモをしっかり取る人は、自分の記憶をあまり当てにしていないところがあると思います。

さらに言えば、成績が良い生徒ほど、その傾向が強いように感じます。

「覚えたつもりでも、忘れる」
「忘れたときに困らないように、残しておく」

これが、すでに習慣として染みついているのではないでしょうか。


メモの原点は、小学生の連絡帳かもしれない

少し遡って考えてみると、メモを取る練習の最初は、小学生の連絡帳なのかもしれません。

連絡帳にきちんと書いていないと、

  • 次の日の持ち物が分からない
  • 宿題を忘れる

といったことが起きます。

こうした経験を通して、

「明日の持ち物や宿題は、必ずメモするもの」

という感覚が、自然と身についていくのではないかと思います。

もしかすると、深く考えた結果というより、刷り込みに近い習慣なのかもしれません。


メモをしないことのデメリット

では、メモをしないと、どんなことが起きるでしょうか。

例えば、

  • 授業で忘れ物をして恥をかく
  • 宿題を忘れて叱られる
  • 先生の説明を忘れて、分からないところが増える
  • その結果、テストで間違える

こうしたことが積み重なります。

成績が良い生徒の性格を考えてみると、おそらく、こうした状態に耐えられないのだと思います。
だからこそ、自然とメモを取るようになるのではないでしょうか。


メモを取らない人には、デメリットが存在しない

一方で、

「学校の授業やテストなんて、どうでもいい」

と思っている人にとっては、メモをしないことのデメリットは、ほとんどありません。
むしろ、

  • メモを取るのが面倒
  • 書くのが煩わしい

と感じる分、メモを取ること自体がデメリットになります。


メリットを説いても、動かない理由

一般論として、「メモをしっかり取ることは大切だ」と言われます。
ただ、メモをしない生徒に対して、

  • メモのメリット
  • 将来役に立つ話

をどれだけ説明しても、果たして行動が変わるでしょうか。
こうした生徒にとっては、その「メリット」が、そもそもメリットとして感じられていない可能性があります。


塾で大切にしていること

だから私は、

「宿題を忘れないようにメモしなさい」
「ホワイトボードに書いたことはメモしなさい」

といった当たり前のことを伝えるだけでなく、
メモを取らなかったときに、はっきりとデメリットが出る指導をしています。

特にやりやすいのが、補習です。

プリントを解いてもらい、その後、模試を使ってテストを行います。
合格点を取れなければ、先に進めません。
同じところで何度も再テストになると、どの生徒も、さすがに考えるようになります。

模試には、全く同じではありませんが、似た問題が出てきます。

  • 解き方をメモしておく
  • 自分が間違えやすいポイントを残しておく

こうしたことをしている生徒は、次のテストで正解できる可能性が明らかに高くなります。

この経験を通して、
「メモを取らないと困る」
という感覚が、少しずつ身についていきます。


まとめ

成績が良い生徒がメモを取っているのは、

  • 忘れる前提で行動している
  • 小さいころからやってきたからそれが普通
  • メモを取らないデメリットに耐えられない

という感覚が、小さいころからの習慣として積み重なっていると思います。
そしてこれを習慣として身に付けるために大切なことは、

「メモを取らないデメリットを感じさせる」

だと思っています。
そのデメリットを乗り越えて、何か結果が出せるようになったとき、大きな変化が現れると思います。