当塾における英語の指導についてまとめました。

よろしければお読みください。

1.教科書の精読、2.教科書の書き取り練習、3.問題演習 の3つを中心とした指導を行っています。

 

1.教科書の精読が基本

教科書の本文を1文ずつ完全に理解することを目指します。

まずは新出の英単語・熟語の意味を確認。

その Unit の基本文を用いて文法事項の説明。

それから本文を読んでいきます。

私が順番に当てて1文ずつ訳を言ってもらいます。

単語がわからない場合はこちらからどんどん教えていきます。

これは文の構造を理解することに集中してほしいからです。

訳してもらう際には、何が主語で何が述語かを注意して訳すよう促します。

例えば、中3の教科書(New Horizon 3)の Unit 3-4 には次のような英文が出てきます。

 

I think choosing fare trade products is one of the way to support them.

 

主語は I、述語(動詞)は think です。

これを外さずに訳を考えていくことが大切です。

英語が苦手な人は、主語と述語がいい加減になってい、知っている単語を勝手につないで見当違いな訳をします。

 

「主語と述語は何かわかる?」

「主語が I で述語が think だから、『私は~と思う。』という文になるんだよ。」

 

こんな感じで正しい文構造を意識させていきます。

 

その他、教科書の文章に使われている英文法については全て解説していきます。

先ほどの英文で言えば、

 

  1. think と choosing の間には接続詞 that が省略されている。
  2. think that で「~と思う。」という意味になる。
  3. think の後の choosing は動名詞。接続詞 that の中の文の主語になり、「選ぶこと」という意味になる。
  4. that の中の文の主語(主部)は choosing fare trade products で「フェアトレードの商品を選ぶこと(は)」となっている。
  5. that の中の文の述語は be 動詞で「~です。」の意味。つまり、「フェアトレードの商品を選ぶことは~です。」という構造になっている。
  6. one of~は「~の1つ」という熟語。
  7. to support them は不定詞の形容詞的用法で、直前の way を修飾して「彼らをサポートするための(方法)」という意味になる。
  8. 以上より、that の中の文はの意味は「フェアトレードの商品を選ぶことは 彼らをサポートする(ための)一つの方法 です。」という意味になる。
  9. この文章の主語と述語は I think (that)~ なので、文全体の構造は「私は (that~) と思う。」となっている。これに注意して訳すと「私は、フェアトレードの商品を選ぶことは彼らをサポートする一つの方法だと思う」という意味になる。

 

ということを説明します。

ここで出てきている文法事項は、接続詞(that)、動名詞、不定詞の形容詞的用法ですが、これらは全て2年生の内容です。

中3で英語が伸び悩んでいる人は中2の内容の理解が弱いので、中3の内容を教えることはもちろんですが、本文を用いて中2までの文法事項を何度も説明していきます。

文章をたくさん読んでいると、重要な文法事項は何度も繰り返し出てきます。

どんどん読んでいくことが反復練習になるので、教科書の文章はどんどん読んでいきます。

 

1ページ分の文章を解説し終えたら、簡単に音読練習を行います。

読むことができるようになると、聞くことができるようになるのでリスニングに強くなります。

読み方がわかっていたほうが単語も覚えやすいです。

そういった点から読む練習を少しですがやっています。

塾の授業だけでは足らないので、各自読む練習をやってもらったり、学校の授業積極的に音読練習に取り組むよう話をしています。

 

授業で一通りの解説を行ったら、その Unit の文章を全訳の宿題にします。

授業で説明したことをメモしていてくれればみんなできます。

全訳を提出してもらい、私が確認して解釈を誤解しているところがあれば個別に説明をしています。

 

教科書の精読は、主に季節講習で行います。

今年の夏期講習では、どの学年も2学期の期末テストまでの範囲は精読を終えています。

季節講習で精読を一気にやっておくことで、休み明けからの授業で十分な演習時間が確保できるようにしています。

 

2.教科書の書き取り練習

教科書の基本文の書き取り練習をやってもらいます。

基本文の日本語訳をプリントで渡し、家で勉強してくるように指示。

それを覚えたか、授業で小テストをやって確認します。

小テストは5問。

Unit 1つ分の基本文が5つ前後なので、小テストの範囲は Unit 1つか2つ。

そう多い分量ではないのできちんと練習してくればできます。

明らかに勉強をサボって小テストができていない人には、授業外で塾に来てもらって練習してもらい、再テストを実施したりしています。

中1に実施した小テストの一例です(範囲は Unit 2 ~ 4)。

こういった文章を英語にしてもらっています。

  1. あなたは安藤咲ですか。
  2. 彼は私の先生ではありません。
  3. 私は数学が好きです。
  4. あなたはピアノを演奏しますか。
  5. 彼らはうさぎを何匹飼っていますか。

 

 

基本文が書けるようになったら、次は教科書本文の書き取り練習です。

基本文に比べて分量が多く、新出単語も書けるようにしなければならないのでなかなか大変です。

教科書の本文の訳を書いたプリントを渡し、それを見ながら練習をしてもらいます。

例えば、中1の教科書(New Horizon 1)の Unit 3-3 だったら次のような訳を書いたプリントを渡します。

 

  1. あなたは柔道について知っていますか
  2. はい、知っています
  3. しかし、ほんの少しです。
  4. 私は柔道部の一員です
  5. 私は毎週日曜日に柔道教室行きます
  6. 私は黒帯(black belt)が欲しいです

 

主語と述語のところが太字になっています。

新出英熟語の部分には下線を引いています。

英作文がしやすいよう、日本語訳はあえて直訳っぽくしています。

日本語では主語が省略されることも多いのですが、英語が書きやすいようにあえて主語を書く場合もあります。

 

定期テストや入試では教科書にある表現がよく出てきます。

特に英熟語はよく出てくるので、しっかり覚えるよう指導しています。

 

教科書本文の書き取り練習は授業である程度時間を取ってやってもらいますが、それだけでは足りないので家庭学習でやってもらっています。

ちゃんと書けるようになったか小テストを実施して確認し、書けていない人には補習指導をします。

覚え方は各々の生徒に任せていますが、見ていて頭に入っていなさそうだなと思う生徒には声をかけてアドバイスしています。

 

「5分あげるからその間に覚えて。覚えられなくても5分たったら自分で1回テストしてみて。」

「今の段階でテスト形式で1回書いてみたら。書けなかったところは赤で直せばいい。そして赤いところを重点的に練習して。」

 

と声をかけることが多いです。

基本的に暗記なので、時間を取って勉強してくれれば書けるようになります。

しかし、塾で勉強させてからのテストならともかく家で勉強してきてもらってテストをすると、目的意識をもって勉強しているかどうかの差が出るので、テスト結果は生徒によって大きく異なります。

結果を意識して勉強してほしいので、できない生徒には補習指導をして再テストを実施。

テストのたびに補習を受けるのは面倒です。

なら最初からしっかり勉強やってテストを合格し、補習など受けないようにしたい。

そういう気持ちが芽生えてきて、ようやく目的意識をもって勉強できるようになるのではないかと思っています。

 

補習をやっているうちに、小テストを1発合格できるようになってきます。

続けさえすれば良くなっていきますが、続けていくことはそれなりに大変です。

これを乗り越えることのできた生徒は徐々に成績を上げていきます。

 

3.問題演習

教科書の内容を理解し、単語や熟語・基本文・その他本文にある表現を覚えてもらってから、塾で使用しているテキストを用いて問題演習を行います。

書き取り練習をちゃんとやれた後であれば、基礎事項が頭に入っているので演習はスムーズに進みます。

そのため、この問題演習は割と早く終わります。

書き取り練習が万全だったとしても問題を解いてみると間違えることはありますが、そんなに多くはありません。

間違えた問題をしっかりと覚えてもらい、単元別テストを行います。

この単元別テストをやる前には、

 

「テストをやるからにはちゃんと点数を取ってほしい。自信がない場合は慌ててやらなくていいからしっかり見直しをして、OKと思ったタイミングでテストをやって。」

 

と声をかけ、やって終わりにすることの内容に注意を促しています。

早くできる人、そうでない人といるので、テキストの演習と単元別テストは各生徒のペースに合わせてやっています。

テキストの演習は家でやってこれるなら進めてもOK(教科書の書き取りができていることが条件)としているので、前向きな生徒はどんどん進めてきます。

そして塾で確認テストを受けてもらう。

ちゃんと演習をやっていれば、単元別テストは8割以上取れています。

8割取れない場合、演習のやり方が雑だったか、教科書の書き取り練習が不十分だったか、何かしら原因があります。

 

テキストの問題演習と単元別テストは生徒のペースに合わせてやっているため、どうしても遅れる生徒が出てきます。

また、単元別テストの点数が連続して8割に達しない生徒も存在します。

こういった生徒には授業外の時間に塾に来て指示に従ってもらって勉強してもらい、質問対応などをしてOKなら確認テストを受けるという補習を実施しています。

 

4.テスト対策

教科書の精読、教科書の書き取り練習、問題演習と、これまでやってきたことは全て教科書中心の勉強なので、どれもテスト対策の勉強といえます。

これらに加え、テスト前には学校のワークの反復練習も行います。

事前にコピーを取らせてもらい、それを何度も演習します。

特に、英語が苦手な生徒にはこれを何度もやってもらいます。

(逆に得意な生徒はそこまでやらせません。反復練習しやすいようにワークのコピーは渡しますが、こういった生徒はコピーを渡されなくても上手に反復練習するので、ある程度本人にやり方を任せています。)

間違えてすぐにやり直しをすれば大抵できてしまうのですが、こういう場合、その場の暗記で乗り切っているか野性が高いので、時間をおいてやり直すように指示しています。

そこでできればOK、そうでない場合はもう1回覚えてもらい、後日またやり直しをします。

 

学校のワークが終われば塾のテキストを使って演習してもらいます。

それらも終わった場合、希望する生徒にはプリントを用意するのでこれをやってもらいます。

 

5.受験対策

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まとめ

当塾では以下のような英語指導を行います。

  1. 教科書本文の内容を理解するために精読を行います。
  2. 教科書の基本文・本文の書き取り練習を行います。
  3. テキストを用いた問題演習と単元別テストを行います。
  4. 書き取りテストや確認テストの結果を踏まえ、必要な生徒に補習を実施します。
  5. テスト前には学校のワークの反復練習を行います。
  6. 希望する生徒にはプリントを用意してテスト対策演習を行います。